活動レポート

第7回『豊・食・人 GEN-B』交流会

「~江戸から続く手仕事と魚旬暦《おでん》を楽しむ~その七」

開催日 2024年2月4日(日)
午前の部 ワークショップ:ちくわ焼き体験&おむすびランチ(小学生・保護者)
GEN-B交流会 昼の部 12:30〜/夜の部 16:00〜
場所

小林食堂
東京都品川区東五反田5-21-6 池田山コープ 1F
https://kobayashisyokudou.com/

お話 ヤマサちくわ株式会社 七代目 代表取締役 佐藤元英
https://yamasa.chikuwa.co.jp/

グルメスポットとしてにぎわう五反田にて 3店舗を展開する人気店とコラボレーション!

 海に囲まれ、森林に育まれた自然の恵み多き日本の食文化を、人に良い「食」を、次の時代へと伝えていきたい。
そんな思いを込め、豊橋で創業197年のヤマサちくわが創業200年に向けて、豊かに食べ、愛で味わう人々の交流会として発足した「豊・食・人 GEN-B」(げんび〜)。2024年立春に、食いしん坊初めの交流会を開催しました。

 会場となったのは、オフィスや飲食店が多く集り賑わう繁華街、五反田にある大人の隠れ家レストラン『小林食堂』。JR山手線五反田駅界隈の喧騒を背に、目黒方面へ歩いていく道すがらにあるアットホームな佇まいの路面店です。
 “食堂”と冠しながらも、店頭の黒板メニューには産地や季節にこだわりを感じるオリジナル料理の数々がずらり!オーナーシェフの小林大輔さんは、さまざまなジャンルの名店で腕を磨いた経験から、「イタリアンをベースにフレンチの繊細さを生かし、西洋の食材も日本人の感性で創りたい」と、2008年に同店をオープンしました。

写真提供:小林食堂

● 小林食堂


 食材選びから調理、提供に至るまで様々な工夫を凝らし、毎日通っても飽きることのない多彩なメニュー、ペアリングを考えた厳選ワインなど、たちまち舌の肥えたお客様が“隠れ家”と呼ぶ人気店となりました。
 また、そうしたこだわりと独創性を活かし、2022年に“研究的実験的料理屋”をコンセプトに掲げる『小林ラボ』(西五反田2)もオープンしました。

写真提供:小林食堂

 いずれも共通するのは、「産地や生産者さんの“良いものを届けたい”という思いを汲み、お客様が驚き喜んでくれる料理、おもてなしに生かす」ということ。そうした探求から出会ったのが、旬の鮮魚を素材に月替わりで限定販売されるヤマサちくわの〈旬のちくわ〉でした。コロナ禍のテイクアウトやお弁当など、取り寄せてメニューに活かされているというご縁から、今回のコラボレーションにつながりました。

写真提供:小林食堂

“本物のちくわのおいしさ”を知ってもらいたい! 小林シェフの提案で親子でのワークショップも開催。

 午前の部は「子ども達に本当のちくわの味を知ってもらいたい」という小林シェフからの提案で、『親子ちくわ体験ワークショップ&お食事会』を開催しました。

 ちくわは何からできている?ちくわができるまでなど、佐藤社長のお話に子供達はもちろんのこと、親御さんも興味津々。お待ちかねの炭火焼きでは、目の前ですり身が竹の棒に巻かれていく様子に目を丸くし、自分たちで焼く初めての体験にわいわいと盛り上がりました。

 焼きたてのおっきなちくわを、ガブリとまるかじり!「お魚のいいにおい!」「ちくわが嫌いだったけど、このちくわはおいしい!!」と、竹の棒がすっかりきれいになるまで食べてくれました。

 さらに小林シェフ特製のにぎりたておむすびと味噌汁(豚汁・アラ汁)、ヤマサちくわの〈伊達巻き〉や〈揚げ半〉ねりもの、〈青じそオリーブオイル〉と大葉の和えものなどのランチプレートも、ぱくぱくたいらげ、大人も顔負けの食欲!海に囲まれた日本ならではの魚食文化を身近に楽しんで、ちくわ・ねりもの好きな子どもたちが増えてくれたらうれしい限りです。

おなじみのGEN-Bさんから初参加の方まで、 創意工夫にあふれたコラボメニューに舌鼓。

 都内では7回目となるGEN-B交流会とあって、「待ってました!」というおなじみのお客様を中心にあっという間に満席に!うれしい悲鳴で、急遽昼/夜の2部制開催となりました。お江戸の皆さまのちくわ熱!ありがたいことです。ヤマサちくわ佐藤元英社長と佐藤善彦副社長の“ちくわ兄弟”やスタッフと小林食堂の皆さんとで、3本立て!のフル稼動にはりきってのぞみました。

 各回まずは佐藤社長の“ちくわ講座”でスタート。スーパーやコンビニで手軽に買える「ちくわ」ですが、原料となる魚の違いや流通、製法のこだわり、価格帯まで、メーカーや地域によっても実にさまざまです。
 愛知県豊橋市で創業197年、江戸時代からちくわを作り続けているヤマサちくわでは、毎朝産地から届く新魚を職人の手で捌くところから始まります。本物の味を作り出すには、原料の選別から練り具合や焼き加減の判断、その時々の気候に合わせた味加減など、職人の技を必要とします。「すべてが本物だからこそ生まれる旨さ」、これがヤマサちくわの求めるこだわりの味、伝統の味です。

佐藤: 弊社の基本精神“鉛は金に変わらない”は、原料へのこだわりなくして語れません。高級魚と言われるグチ、ハモなどの原料も、季節によって、部位によって味もテクスチャも異なるため、処理、用途、仕込み全てに職人の経験と適材適所の加減が大切なんです。魚以外に、例えばつなぎに使用するでんぷんも、品質によって歯ごたえや使う量まで違ってくるので、うちでは最高級の士幌産馬鈴薯でんぷんを少量だけ使います。みりんも良い三河みりんは焼いた時の香ばしさと色が断然違う。いちばん最適なものを妥協せず選ぶようにしています。

佐藤: 昨今は漁獲量や価格の変動など、悩ましいことが多いですよね。それでも、弊社の場合は産地はじめお取引先と半世紀以上にわたるおつきあいがあるからこそ、小ロットでも高品質かつ最適な調達を融通していただけている。本当にありがたいことです。だから価格比較だけで他に変えてしまうということはほとんどしません。浪花節的かもしれませんが、一時的な儲けではなく、もう少し長いスパンで考えて、良いものやできるだけ地域の特産を使い続けることを大切にしています。

 間もなく創業200年を迎える老舗を支えてきたのは、一過性ではないこうしたサステナビリティな姿勢と積み重ねが礎となっているといえます。



MENU

※〈〉内は使用したヤマサちくわ製品

  • 巻子竹輪と大根の冷製パスタ仕立て大葉オイル
    〜真鯛の昆布締め添え〜
    〈巻子竹輪〉〈青じそオリーブオイル〉
  • 豚肉と野菜ソフトのお好み焼き風春巻き
    〈野菜ソフト〉
  • 平目とすり身のバプール海老クリームソース
    〜ちくわラー油〜
    〈ヤマサちくわ製すり身〉〈ちくわラー油〉
  • 鶏肉の香草パン粉焼きと海老くわいのケッカソース
    〈海老くわい団子〉
  • はんぺんのフレンチトースト
    〜ほうじ茶ラテアイス〜
    〈ハートはんぺん(かぼちゃ)〉

 お食事のメニューは、ヤマサちくわのねりものと特製すり身を使い、小林シェフがオリジナルメニューのコース仕立てでコラボレーション。お飲み物は、ワインは小林食堂、日本酒はヤマサちくわ酒販部門『美酒蔵 はなたれ屋』のセレクトでご用意しました。

 フレンチ、イタリアン、和食、中華のテイストや調理法が、ボーダレスに活かされた小林シェフのお料理には、“ヤマサちくわのおいしさ”が七変化で登場です。

小林: ヤマサちくわさんが丹精込めて仕上げた味を壊したくないので、何かを足すのではなく、そのおいしさに寄り添うようなイメージで料理を考えました。それぞれにしっかりとした味わいや食感があるので、さらに楽しんでいただける一皿に仕上げています。

 小林食堂に「訪れてみたかった」というお客様も、一皿ごとのサプライズに大満足。お酒も会話もさらに弾みます。この夏2度目のコラボイベントを開催したセルリアンタワー東急ホテル 福田順彦総料理長、同ホテル日本料理「Japanese Cuisine 桜丘」鶴田敬調理長も参席くださいました。

 お楽しみのちくわ焼きは、いつものように“ちくわ兄弟”によるちくわ巻きパフォーマンスから。鮮やかな手つき、阿吽の連携に、いつもながら「ほおおおーーっ!」と感嘆の声が飛び交います。

 個々に炭火焼き台で、グラスを片手に竹棒をくるくる回しながらちくわ焼き。おしゃべりに熱中するあまり手が止まり、焦げついてしまう人も。わいわい、やいやい、この時ばかりは皆童心に帰ってしまいます。こんがりきつね色の焼きたてを頬張ると、やっぱり満面の笑みがこぼれます。

 お食事後は、オリジナルちくわグッズや豊橋で生産されている『前掛け専門店 Anything』の「帆前掛け」、新作のちくわ柄トートバッグなどのお買い物も楽しんでいただきました。

 おみやげには、バレンタインデー間近ということで、ヤマサちくわの新商品“お魚スイーツ”〈と・と・たま〉。小麦粉不使用、なんと!白身魚の上質なすり身と、地元・愛知県豊川市のお豆腐屋さん(株式会社寺部食品)から搾りたてを仕入れた濃厚な豆乳、厳選卵の白身をきめ細かに泡立てたメレンゲで作った低糖質デザートです。チョコレートは、豊橋の老舗洋菓子店『マッターホーン』おすすめのスイス産高級チョコレートを贅沢に使ってマーブルケーキに仕上げました。

 魚と大豆という2種の良質なタンパク質たっぷりの身体にうれしい新感覚スイーツとして「おいしかったよ!」と好評をいただき、限定販売でスタート!2024年5月28日までオンラインショップにてお買い求めいただけます。

● と・と・た・ま(3個入り)


 あらゆる世代がともにテーブルを囲み、豊かな恵みを味わい、語り合う時間がようやく本格的に戻り、皆さんの笑顔がさらにひろがる1日となりました。今年はますます多彩にアクティブに!GEN-Bの輪をひろげていきます。ご期待ください。



● ヤマサちくわ オンラインショッピング


● 美酒蔵 はなたれ屋


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