活動レポート

第2回『豊・食・人 GEN-B』交流会

「〜江戸から続く手仕事と魚旬暦《おでん》を楽しむ〜その弐」

開催日 2018年1月24日(水)
17時30分受付〜21時30分終了
場所 如水会館(東京會舘)日本料理 橋畔亭 東京都千代田区一ツ橋2-1-1
お話 ヤマサちくわ株式会社
七代目 代表取締役 佐藤元英
https://yamasa.chikuwa.co.jp/
参加者数 30名(定員数)

大好評!あったかおでんの旬に再び開催 新鮮な魚を職人が捌くからこその、
すり身の旨さ!

 昨秋(2018年10月)都内で開催された『豊・食・人 GEN-B』発足記念の第1回交流会。日本人の魚食文化やちくわ・蒲鉾など練りものの歴史、同社の伝統を支えてきた先人たちの知恵とその高い加工技術について、「なるほど」のエピソードとともに、おおいに学び、食べ語らい、たいへん好評をいただきました。参加者からは「“温かいおでん”が恋しくなる季節にこそ、ぜひまた開催を!」という嬉しいお声も。そこで、最も寒さが増す「大寒」の時期に第2回が開催されました。

 食事の前に、練りものの原料となる魚の加工について、ヤマサちくわ佐藤社長がレクチャー。「ヤマサちくわでは、職人一人ひとりが包丁で魚をさばくところから始まります。脂ののりかたや味を確認してからつくるので、マニュアルは特にありません。企業が手作業ですり身加工を手がけるのは、現在日本でも当社のみではないでしょうか」と佐藤社長。
 大半は分業化され、練りものメーカーは大手水産会社から加工済みのすり身を購入することが大半だという。ヤマサちくわでは、今も魚から仕入れ、職人がさばき、石臼で身をひく昔ながらの伝統製法を堅守。
「おいしいものというのは、素材の良さで決まるもの。その時期その日の魚の顔を見てから作り始めるところにこだわり続けています」と、職人の目利きの大切さについて語られました。

 食事会では、今回もヤマサちくわの練りものを使い、東京會舘・和食調理長 鈴木直登氏に季節のお料理をご用意いただきました。
 新春の寿ぎと早春の兆しを取り合わせ、和歌も添えられた和食ならではの風趣あふれるおもてなしに、三河・豊橋の地酒を取り合わせて。お箸も会話も進み、和やかなひと時を楽しみました。

 すり身を竹に巻く実演を見て、自分たちで炭火でじっくり焼き上げる体験では、「いい香り!」「焼きたては格別!」「弾力も味もまさに本物のちくわ」と、みなさん口々に大絶賛。さらに、今回のメイン、三河の味噌おでんも登場。初体験という方も多く、見た目とは違ったまろやかで奥深い味わいに驚かれていました。

 お楽しみのお土産にも、みなさん興味津々。特に目を引いたのが、ぐるぐる巻かれた「ちくわの皮」!自らを“ちくわの皮フェチ”と称する放送作家でグルメの小山薫堂さんからのリクエストで作ってみたとのこと。その柔軟な発想に、一層ちくわ熱が盛り上がった様子でした。

 島国・日本で暮らしているからこそ、知っておきたい日本古来の魚食文化の魅力。今後も交流会を通じて、練りものの新しい食べ方の発見をともに見出せれば幸いです。


TOP