活動レポート

第6回『豊・食・人 GEN-B』交流会

「~江戸から続く手仕事と魚旬暦《おでん》を楽しむ~その六」

開催日 2023年 9月 27日(水)17:30受付
お話〜ちくわ焼きとお食事〜20:30終了
場所 平ちゃん
東京都中央区日本橋室町1-12-10 J1B.L.D.G 地下1F
https://heichan.jp/
お話 ヤマサちくわ株式会社 七代目 代表取締役 佐藤元英
https://yamasa.chikuwa.co.jp/

星獲得フレンチの名店『La Paix』が手がける 日本橋おでん屋 『平ちゃん』にて、初開催!

 残暑長引いた秋も、灯ともし頃には夕風涼しく。食いしん坊GEN-Bには、待ってました!実り豊かな季節の到来です。今年の“おでん初め”は、久々にお江戸は日本橋にて、プレミアムなディナー&ペアリング企画での開催となりました。
 おでんはいまや冬のみならず、季節ごとの素材と多彩なアレンジで年中楽しめる、「フュージョン料理」です。今回コラボレーションしたのは、ミシュランガイド東京で4年連続星獲得のフレンチレストラン『La Paix(ラペ)』が手がける、おでん懐石のレストラン『平ちゃん』。

写真提供:平ちゃん

 La Paixの松本一平シェフは和歌山県出身で、おでん割烹を営むご実家で育ったことから、おでんはシェフの料理の原点でもあります。そこで、日本の食材×フレンチの技法を生かした新しいおでん「ODEN」をベースとしたガストロノミーレストランとして、2021年10月に同店をオープンしました。

写真提供:La Paix

● フレンチレストラン La Paix(ラペ)


 2023秋のGEN-B交流会は、 “豊かに愛で食べる”スペシャリテとして「~江戸から続く手仕事と魚旬暦《おでん》を楽しむ~」最高のコラボレーションが実現しました!
 旬の食材とヤマサちくわの厳選すり身や練りものを、フレンチのエッセンスや技法と自慢のおでんだしで、若きエース根内大和シェフが一品一品目の前で丁寧に仕上げる「おでん懐石」スタイル。そして、お飲み物はお料理とペアリングで平田路也支配人がセレクトしてご提供するという『平ちゃん』スタイルでのおもてなしです。
 もちろん、GEN-B交流会といえば欠かせないヤマサちくわの「炭火焼きちくわ」もご用意。島国・日本で暮らしているからこそ、知っておきたい日本古来の魚食文化の魅力、練りものの新しい食べ方の発見に期待も高まります。

左から三人目:佐藤元英社長 四人目:平田路也支配人 右:根内大和シェフ

お江戸日本橋室町と、ほの国豊橋魚町。 魚河岸発祥の地から未来へ伝え継ぐもの。

 La Paixはフランス語で「平和」を意味しますが、ゲストをお迎えするカウンター席の壁一面には、生産者さんやお客様が一字ずつ寄せ書きした「平」が輪になって、「平和」や「調和」をあらわしています。
 ゲストには食やメディア関連の方々、お久しぶりのGEN-Bリピーターさんも多く、始まる前から同窓会のように和気藹々。

 まずは、ヤマサちくわ七代目佐藤社長のお話から、会はスタートです。東海道吉田宿(豊橋)で初代佐藤善作が魚問屋を創業したのが文政10年(1827年)。2027年には創業200年を迎えます。その歴史は、水揚げされた魚をいかに安全に保存し、おいしく食べるかに力を注いだ創意工夫が礎となっています。
 豊橋市のある東三河と江戸は東海道を通じて、もの、文化の交流が盛んで、酢、みりんなどの醸造文化が江戸の食に与えた影響は多大でした。

 日本橋は、江戸時代初期に漁師が江戸幕府に納める魚の残りを橋のたもとで売りはじめたことから、「一日に千両の取引がある」とまで謳われた魚河岸発祥の地。関東大震災後、築地に移転完了する1935年まで、東京の魚食文化を支えてきました。
 『平ちゃん』は、この魚河岸跡地のすぐ近く。松本シェフは、海の未来を考える料理人チーム『Chefs for the Blue』の創設メンバーとして、水産資源の持続性改善を目指す啓発活動を続けていますが、この店をオープンする際にも、サステナブルな漁業や養殖業で生産された「MSC認証水産物」を扱うための認証を取得し、メニューに積極的に取り入れています。
 また、漁港で廃棄対象や未利用の魚をおでんの練りものに生かしたり、出汁がらの昆布や鰹節を佃煮やふりかけにするなど、SDGs提唱以前から、「使い切る」という姿勢を大切にしています。

写真提供:平ちゃん

 「豊かな海と食文化を未来につなげたい」という思いは、やはり江戸時代に豊橋の魚市場から創業したヤマサちくわ株式会社も同じ。廃棄処分される材料を有効利用した<えそ醤油>などの商品開発や、魚食文化を次世代に伝承するため、佐藤社長自ら「おさかな大使」として小学校で出張ちくわ教室を開くなど、様々な活動に尽力しています。

関東煮(かんとうだき)でも味噌煮でもない、 コースでいただく旬の味覚と平ちゃんおでん。

 お待ちかねのお食事は、お料理ごとに飲み物はアルコールもしくはノンアルコールにてペアリングでいただくおでん懐石コースです。

<平ちゃんのおでん>

全国の生産者から届く素敵な食材を
ラペで培ったフレンチの技法を取り入れた
「新しいおでんの世界」をご用意しました。
馴染みあるおでんから新しい「ODEN」まで
ここ日本橋で四季を感じるお料理を
お出汁とともにお出しします。

平ちゃん 根内大和



お品書き

  • アミューズ
  • カツオ 焼きナス レフォール
  • 平ちゃんのスペシャリテ おでん春巻き
  • ノドグロ 蕪
  • 武州牛
  • おでん盛り合わせ
  • 甘鯛とマコモダケの土鍋ご飯
  • 秋漂うシャインマスカットのパフェ


<ヤマサちくわ炭火焼>

<シャンパン/日本酒4種のペアリング>

  1. メゾン マム・グラン・コルドン
  2. 紀土-KID純米吟醸(平和酒造 / 和歌山)
  3. 紀土-KIDひやおろし純米吟醸(平和酒造/和歌山)
  4. 而今(木屋正酒造/三重)
  5. 醴泉 正宗 純米大吟醸 中汲み原酒(玉泉堂酒造/岐阜)

<ノンアルコールドリンクのペアリング>

  1. 和歌山県産ジンジャーシロップのトニック割り
  2. カシス+アイスグリーンティー
  3. 有機ソーヴィニヨン・ブラン葡萄ジュース+ハイビスカス+かぼす
  4. ほうじ茶+レモングラス
  5. 八海山甘酒+柚香

 旬の戻りガツオと秋ナス、味しみおでんをパリバリの皮でいただく春巻きや、魚の旨味たっぷりのノドグロの椀、紀州産などのお酒や有機葡萄ジュースといただく武州牛のローストなど、「あっ!」と言わせる、「しみじみ」おいしい、日本の豊かな旬の食材を堪能。

 卓上でのちくわ焼きでは、皆さん学生のようにワイワイ、焼きたてにかぶりついてはニコニコ。新鮮な魚のすり身と三河みりんで香ばしく焼きあがったちくわ、メインディッシュのおでんは、平ちゃんならではの旨味の多重奏。すり身と出汁文化のある日本の食の豊かさ、美酒とのマリアージュに大満足です。

 〆の甘鯛とマコモダケの土鍋ご飯は、目の前の厨房でテキパキ動くシェフやスタッフのオペレーションの鮮やかさもごちそうです。1杯目はマコモの食感を味わいながらいただいて、2杯目はたっぷりのおでん出汁をかけて、鯛茶漬け風に。「もう満腹〜」と言いつつおかわりをする皆さんに、平ちゃんスタッフもびっくり!「たくさん召し上がっていただけて嬉しいです!」と笑みほころびました。

 デザートは、平ちゃん名物とも言える秋ならではの至福のフルーツパフェ。別腹とはまさにこのこと!尽きないおしゃべりとともに、グラスは空っぽ、おなかは満福!
 プレミアムなおでんの宴に、ご参加いただきありがとうございました。

 立冬を迎えて、師走もまもなく、いよいよ本格的なおでんシーズンです。ヤマサちくわの「でんでんおでんの会」では、毎月替わりでバラエティ豊かなこだわりのおでんをお届けしています。

 冬至を迎える12月は、「開運冬至おでん」。「ん」のつくものを運盛りと言い、冬至の日に食べると「運」が呼び込めると言われています。にんじん、だいこん、れんこん、ぎんなん…と「ん」がつく食材を練り製品と組み合わせたおでんが食べられるのはこの頒布会だけ。これを食べて、厄除け開運の年越しを!

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