活動レポート

四谷の千枚田(愛知県新城市)

豊・食・人 GEN-B 田植えツアー2026

開催日 2026年5月9日(土)~10日(日)
場所 奥三河・桃源郷で味わう雲上そば、お楽しみのちくわ焼き体験と四谷千枚田での田植えと奥三河観光
ご案内 ヤマサちくわ株式会社 七代目
代表取締役 佐藤元英
https://www.yamasachikuwa.com/

新城市が誇る、稀少な石積みの棚田にて 五感で味わい尽くす、恒例の田植えツアー。

 新緑の彩りが山々を輝かせ、爽やかに風薫る5月。今年も「豊・食・人 GEN-B(げんび〜)」恒例の田植えツアーが開催されました。
 このツアーは、愛知県豊橋名産「ヤマサちくわ」の七代目・佐藤元英社長が提唱する「美味しいものを自分たちの手で育み、その背景にある風土ごと味わう」という“げんび〜” =食いしんぼうスピリッツを体現する、今や毎年恒例となる大切な行事です。

 愛知県新城市・鞍掛山の麓に広がる、「四谷の千枚田」。五月晴れ!石積みの棚田が、真っ青な空を鏡のように映し出す景色は、日本の棚田百選にも数えられる通り、他にはない感動の風趣です。
 今年も佐藤社長が頭をひねり、美食と観光をこれでもかと詰め込んだ“食いしんぼう全開”の1泊2日ツアーに皆さんをご案内しました。

【1日目】 雲上の茶園で、新茶づくりを見学。 香りに癒され、奥三河の「涼」を味わう。

 雲一つない五月晴れ!JR豊橋駅に東から西から、GENBIANSが集結しました。佐藤社長の「さあ、今年も美味しいものをしっかり食べて、明日の田植えに備えましょう!」という威勢の良い掛け声とともに、レッツゴー

 まずはこのツアーおなじみ、豊橋の老舗『御菓子所 絹与』へ。ウェルカムスイーツは、ひんやりうれしいあずきバー。豊かな小豆の風味に、早くも笑顔がこぼれます。名物の羊羹もしっかりお買い物し、続いて『ヤマサちくわ魚町本店』へ。道中のおつまみをたっぷり買い込みました。

 最初の目的地は、標高650メートルの山間に位置する東栄町御園(みその)地区。ここは「雲上の茶園」とも呼ばれ、朝霧が育む最高級の茶葉が栽培されています。その地にある『茶禅一』は、窓の向こうに茶畑を望むそば処。自家製粉のそばを丁寧に打ち、雲上そば、茶そば、ほうじ茶そばなど、お茶の里ならではの味わいが楽しめる人気店です。

 お蕎麦を待つ間には、オーナーの尾林威行(おばやし たけゆき)さんのご案内で、ちょうどこの日から始まった朝摘み茶葉の加工現場を見学させていただきました。「夏も近づく八十八夜」まさに、その季節です。
 工場内に足を踏み入れた瞬間、全身を包み込む新茶の爽やかで力強い香りに、参加者からは「雲上まで来た甲斐があった!」と、思わず感嘆の声が漏れました。

 昼食は、名物の「三色蕎麦」。緑茶を練り込んだ茶蕎麦は、香りも味わいも格別です。二層仕立てという細やかな仕事にも驚きの声が上がり、山の上のお蕎麦屋さんに連れてこられた参加者の皆さんも大満足の表情。蕎麦といえば日本酒。そしてやっぱり、水出しの煎茶、焙じ茶!グラスでいただくとよりいっそう甘露です。帰宅後のお楽しみにと、皆さんたくさんお茶を買い求めました。

 もうひとつのお楽しみは、目の前の茶畑の茶葉を使ったかき氷。お茶の香りと涼やかな口どけに、思わず歓声が上がります。初夏の奥三河らしい、香りまで美味しい一品でした。

 お腹も気持ちも満たされた後は、愛知県の最高峰・茶臼山の麓に広がる「芝桜の里」へ。愛知・長野県境に広がる奥三河の高原で、春から初夏にかけては芝桜の名所としても親しまれています。萩太郎山の山頂付近に広がる「芝桜の丘」では、ピンク、薄紫、白などの花が斜面を彩り、山の緑とともに清々しい風景を見せてくれます。
 山頂付近の風は思いのほか強く、「寒い寒い!」と笑い合いながら身を寄せる一幕も。これも高原ならではの体験です。

 豊橋市内に戻り、初日の締めくくりはヤマサちくわ直営の『広小路でんでん』での懇親会。自分で焼くちくわ焼き体験は、毎年の大きなお楽しみです。食べて、笑って、語って。翌日の田植えに向けて英気を養いながら、初日の夜は和やかに更けていきました。

【2日目】鯉のぼりが泳ぎ、生命力溢れる棚田で、 泥んこになって、一心に苗を手植え。

 2日目の朝は、宿泊先の「ジャストインプレミアム豊橋」の朝食からスタート。バイキングには、ヤマサのちくわ3種をはじめ、シラス、ネギトロ、そして豊橋名産のウズラの卵がずらり。「他のおかずには目もくれず、これを丼にして食べるのが正解!」という佐藤社長のアドバイスに従い、朝からパワー全開で新城へと向かいました。

 いよいよメインイベント、「四谷の千枚田」での田植えです。鞍掛山(くらかけやま)の麓、標高差約200メートルにわたって広がる石積みの棚田は、まさに日本の原風景。しかし、この美しい景観を維持するのは容易なことではありません。
 ここで長年、保全活動の先頭に立たれているのが「四谷千枚田保存会」の小山舜会長です。いつものように保存会のみなさんと笑顔で温かく迎え入れながらも、「一見美しく見えるこの棚田も、耕作放棄地が増え、維持の限界に近づいている場所もあります。だからこそ、皆さんのように『食べて応援する』という関わりが、何よりの支えなんです」と、切実な想いを語ってくださいました。

 昨年末からの雨不足で水が心配されていましたが、この日は豊かな水が田を潤し、おたまじゃくしやサワガニが元気に動き回っていました。参加者は裸足になり、恐る恐る泥の中へ。ひんやりとした泥が足の指の間をすり抜ける感覚は、都会の日常では決して味わえないアーシングです。

 10月にコラボイベントを開催していただく『セルリアンタワー東急ホテル』からも、助っ人として毎回駆けつけてくださっています。初参加の方も、経験者の皆さんに教わりながらすぐに打ち解け、息の合った手植え作業に。ぬかるみに足を取られながら、一本一本、苗を植えていく時間は、米づくりの大変さと、食べものへの感謝を体で知る貴重な体験です。
 「家族の一食分くらいは植えたかな」
 そんな声も聞こえ、自然と笑顔が広がります。

 泥だらけになりながら3枚の田んぼを植え切り、終了。冷たい湧き水で泥だらけの足を洗い、その気持ち良さに顔もバシャバシャ。最高ですね!
 恒例の“特選ちくわ丸かじり”で記念撮影です。青空の下、田植えの後にかぶりつくちくわは格別。心地よい疲れに、ほどよい塩味と旨みがしみわたります。

 美しい風景の背景には、高齢化や担い手不足による耕作放棄地の増加といった課題があり、そして何より、日々この場所を守り続けてくださる地元の皆さんのたゆまぬ努力があります。
 こうして私たちが毎年田植えに参加できるのも、保存会の皆さんが棚田を守り、整え、お世話をしてくださっているからこそ。この風景を未来へつないでいくために、GEN-Bの取り組みもまた、小さくとも確かな応援であり続けたいものです。

 帰り際には、なんとCBC「花咲かタイムズ」チームがロケ中。思いがけない出会いもあり、田んぼでの一日は最後まで楽しい時間となりました。

リピートリクエストにお応えして、 古民家で味わう、洗練の中華ランチ。

 田植えで心地よい疲れを感じた後のお待ちかね、新城・玖老勢(くろぜ)にある『蘭華(らんか)』でのランチです。ここは、築100年以上の重厚な古民家を改装した中華レストラン。
 オーナーシェフの渡辺さんは、地元の食材を知り尽くし、その魅力を最大限に引き出す達人です。毎回アレルギー対応など細やかな配慮をいただきながら、自家製調味料による奥深い味わい、地元のブランド牛「鳳来牛(ほうらいぎゅう)」を使った逸品など、洗練されたコースを堪能しました。伝統的な古民家の空間で、独創的な中華料理を味わう――。そのギャップと美味しさに、皆すっかり虜です。

 帰路には農産物直売所『JA愛知東 こんたく長篠』で鳳来牛を買い求める方もあり、美味しい旅は最後まで続きました。最後はヤマサちくわ魚町本店でお土産をどっさり買い込み、充実感に満ちた表情で豊橋駅にて解散となりました。

収穫の秋、稲刈り〜再会を約束して お江戸で豊かな実りを味わいましょう。

 現在、7月上旬。私たちが一株ずつ丁寧に手植えした苗は、保存会の皆様の昼夜を問わないお世話のおかげで、夏の太陽を浴びて青々と、順調に育っています。
 この四谷の千枚田で育つ「ミネアサヒ」は、秋にはハザ掛けで天日干しされ、旨味が凝縮された最高のお米となります。

 GEN-Bの活動は、植えて、刈って、終わりではありません。秋には、収穫したこの新米を味わう「GEN-B交流会」を、今年も東京・渋谷の東急セルリアンタワー「桜丘」にて開催する予定です。自分たちが泥にまみれて植えたお米が、超一流の料理人の手によってどのような一皿に生まれ変わるのか。今から楽しみでなりません。

 四谷の千枚田の美しい風景を守り、生産者の想いを知り、そして最高に美味しいものを仲間と分かち合う。
 泥んこの足と、ちくわと、美味しい笑顔。4年目を迎え、今年も「大満福」のツアーとなりました。秋の稲刈りツアーも参加者募集中です!自分たちで刈って、ハザ掛けをしたお米の美味しさをぜひ味わってみてください。



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