第3回『豊・食・人 GEN-B』交流会
「〜江戸から続く手仕事と魚旬暦《おでん》を楽しむ〜その参」開催日 | 2018年10月17日(水)17時30分受付〜21時30分終了 |
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場所 | 豊川稲荷東京別院 稲荷会館 法輪閣 東京都港区元赤坂1-4-7 http://www.toyokawainari-tokyo.jp |
お話 | ヤマサちくわ株式会社 七代目 代表取締役 佐藤元英 https://yamasa.chikuwa.co.jp/ |
暦では「霜降」にほど近い10月17日、ぼちぼち朝晩も冷え込み、「おでん始め」には格好のシーズン到来。東三河(愛知県)と所縁のある豊川稲荷東京別院 稲荷会館法輪閣にて、東京都内では3回目の「豊・食・人 GEN-B交流会」が開催されました。
旧暦9月9日「重陽の節句」とも重なり、さらには大安「神吉日」というお日柄。開催に先立ち、主催するヤマサちくわ株式会社スタッフ一同、本殿にて奉礼謝とともに皆様の健康と厄除けを祈願して参拝、ご祈祷を受けました。
東京別院は、江戸時代に
今回は、これぞGEN-Bの味!東三河の“豊食”を楽しんいただこうと、調理道具一式ごと、料理人もスタッフも豊橋から駆けつけてのおもてなし。ヤマサちくわスタッフ、佐藤社長の親しみあふれるお出迎えやご挨拶に、初参加の方もリピーターの方もたちまち和み、くつろいだスタートとなりました。
まずはスライドを見ながら、日本の魚食文化の歴史や、練りものをおいしくする塩や、地元の豊かな水源を生かした「水さらし」という技法、新鮮さが命という原料についてのお話を聴きました。
昭和30年代後半から現在に至るまで、練り製品の多くは原料にスケソウダラの冷凍すり身が使用されていますが、それ以前は全国各地、魚場ごとにその土地ごとの魚種を生かしたすり身や加工品があり、風味も個性さまざまだったとか。
ヤマサちくわでは、主に味のいいグチ、エソ、ハモなどを使用。産地で水揚げされ、すぐに運ばれてきた新鮮な魚を、朝早くから職人が包丁を手にさばき、昔ながらの御影石の石臼で加工する話など、創業190年の味を守らんとする老舗の努力と熱意に、皆さんも感心しきりの様子でした。
この日の主役は旬のおでんということで、ヤマサちくわ直営おでん専門店『広小路でんでん』山下隆之総料理長からもごあいさつ。
乾杯の後は、秋たけなわの旬の前菜で、おなじみ豊橋の銘酒「福井酒造」のお酒もふるまわれました。
三河ならではの赤味噌をたっぷりとかけた名物「ねりかつ」も、揚げたてでご提供。秋のひやおろしとも相性良し、お酒も進みます。
人気はやっぱり、「こだわりだしのおでん」。日高昆布・カビ付節・宗田鰹等をベースに、沖縄の天然塩「ぬちまーす」、オリジナルで開発した「えそ醤油」で仕上げただしは、ヤマサちくわの練りものの味わいを存分に生かした究極のおでん!
「食感豊かな練りものがおいしい!」とおかわりが絶えず、おだしまで飲み干して、おでんなべはあっという間に空っぽに。
すっかり恒例となった「炭火焼ちくわ」も、佐藤社長、佐藤善彦常務の鮮やかな手さばきをお手本に、皆さん次々にトライ!自分で巻いたちくわは、多少不格好でもおいしいもの。表面に三河産の味醂を塗り、炭火でくるくる回しながら焼くと・・・香ばしい焼き色に仕上がっていきます。
みんなでワイワイ、こんがり香ばしく焼けたちくわを頬張ると、満面の笑みが浮かびます。
甘鯛の杉板焼は金山寺味噌、おだしをたっぷり注いでいただく焼き味噌茶漬けはくるみ味噌と、さまざまな風味の味噌を味わいくらべるなど、日本の醸造の奥深さも堪能。
デザートは、豊橋の自慢の次郎柿。豊橋の東部の石巻山麓で育った柿は、角ばっていて大ぶりなのが特長です。
「こういう少し硬めの柿がうまいんだよね。みなさんは硬めor柔らかめ、どちらが好きですか?」と佐藤社長。ヤマサちくわの通販サイトでも、毎年人気の柿だそうです。
なんとも豊かな「ほの国GEN-B」の味に、大満足!さらにおみやげには、なんと前代未聞!ちくわの「皮だけ」を巻物にした“謎の練りもの”が登場。
「ちくわの皮はおいしいから、そのおいしさを凝縮したちくわが作れないか」という提案をもとに、自社で新たに開発された新作だそうです。巻物に似ていることから、『巻子竹輪』と名付けられました。
持ち帰った皆さんが、後日さまざまな料理に挑戦して、SNSやブログ上で披露。ユニークなアイデアにあふれた投稿で目を楽しませてくれました。
次回の「豊・食・人 GEN-B交流会」は、おでんがさらにおいしくなる2月21日(木)恵比寿(東京都渋谷区)での開催を予定しています。関東圏の皆さま、ぜひともふるってご参加ください。