メタ・バラッツ/アナン株式会社
〔コラボ特別授業〕開催日 | 2023年6月18日(日) 『親子で楽しむ スパイス クッキング』 10:30〜12:30 『スパイスまみれで楽しむクッキング』 17:00〜19:30 |
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場所 | こども未来館 ニコニコ キッチン工房 愛知県豊橋市松葉町三丁目1番地 https://coconico.jp/ |
講師 | アナン株式会社三代目 メタ・バラッツ http://www.e-anan.net/ |
梅雨の季節、じめじめ湿度が高くなると、気分だけでなく体にも熱がこもったり、水分代謝が落ちてむくんだりしがちですね。だからこそ!発汗を促し、胃腸の働きを整える“スパイス”の力を上手に活用して、元気に夏を迎えに行きたいものです。
豊橋名産ヤマサちくわでは、スパイスの専門商社『アナン株式会社』(神奈川県鎌倉市)の三代目、“スパイスの伝道師”“スパイス王子”として人気のメタ・バラッツ氏監修のもと、こだわりのスパイスを使ったどこにもないカレーおでんを共同で開発しています。おでん頒布会〈でんでんおでんの会〉では、2022年に本格スパイスを使った〈鎌倉スパイスカレーおでん〉を販売。大好評だったことから、2024年もさらにパワーアップして、6月のおでんに登場です!
「カレーおでんはもともと人気があるのですが、さらにもうひとつ飛び抜けた美味しさを追求したい!という私の思いを、バラッツさんのスパイスが解決してくれました」とヤマサちくわ株式会社七代目 佐藤元英社長。
理想の〈鎌倉スパイスカレーおでん〉が完成!ところがコロナ禍が長引いて鎌倉アナン邸での講座イベントの開催が延期に…。それならリモートで!と、2022年6月「メタ・バラッツ/アナン株式会社 オンライン料理教室×ヤマサちくわ〔コラボ特別授業〕」を開催し、社長自ら参加者に加わり、スパイスとおでんのコラボレーションを楽しみました。
2023年6月には、晴れて待望の“ちくわ×スパイスを楽しむクッキング教室”を豊橋市内にてリアル開催!その様子を、あらためてこちらにてレポートします。
◆ メタ・バラッツ/Bharat Mehta
鎌倉で1954年に創業、スパイス商として世界中の100種類以上のスパイスを扱う『アナン株式会社』。本格的なインドカレーが自宅で手軽に楽しめる<カレーブック>をはじめ、スパイスの効能や文化について広く伝える活動をしています。バラッツ氏は、同社の三代目としてオリジナルブレンドのスパイスをプロデュース、オンラインストア『インターネットオブスパイス』を運営。さらにスパイスの面白さを伝えるため、〈つきいち料理教室〉やオンライン、全国各地での料理教室などを積極的に開催。
日本の食材の魅力をスパイスで引き立てる料理を得意とするスパイス王子・バラッツ氏。2023年6月、創業190余年のヤマサちくわのこだわりの練りものと東三河の旬の食材をふんだんに使ったクッキングイベントが開催されました。
午前中は『親子で楽しむスパイスクッキング』として小学生以上の親子や若者が参加。午後からの『スパイスまみれで楽しむクッキング』では、スパイス大好き!もっと使ってみたい!という食いしん坊GEN-Bの皆さんが大集合。バラッツ先生もスタッフもダブルヘッターで、にぎやかな“スパイスまみれ”の1日となりました。
オリジナルスパイスを自分たちでブレンドして、豊橋産の夏野菜たっぷり、辛くないキーマカレーを作ります。ちくわや野菜などなんでも手軽においしくなっちゃうディップ、豊橋産完熟メロンを贅沢に使ったラッシーもお楽しみ♪
参加する全員が、スパイスからカレーを作るのは初体験。実習の前にまずはインドやネパール発祥のカレーやスパイスについて学びます。「インド人が牛肉を食べないのはなぜ?」「スパイスってどんなもの?」といった、神様の言い伝えや人との関係などのお話から、実際に使うスパイスをまわして、香りを嗅いだりしてもらいながら、スパイスの種類や特徴、効能についてレクチャー。
「スパイスには130種類ほどあり、主に味つけではなく“香り”を引き出すことが大切。いろいろな特徴のあるスパイスや調味料が合わさって、カレーになります」。
「では味は何でつけるのでしょう?」という質問には「塩!」、
「スパイスは、どうやって香りを出すのでしょう?」という質問には「油!?」
子どもたちの正解の連続に、思わずほほーっ!と声が上がります。
コリアンダーの匂いを嗅いだ感想は…「いつも食べているカレーの匂い」という子も。
じゃがいも、なす、トマトなど、おなじみの野菜の起源を学んだ後は、グループごとに分かれて実際に野菜を切ってもらいました。包丁をおそるおそる丁寧に扱いながら、お母さんとの連携でどんどん下ごしらえが進んでいきます。
ホールスパイスのクミンシードを油に投入し、「テンパリング」という香りを引き出す工程では、シュワシュワと泡立ってくる様子を注意深くチェック。にんにく、しょうがと、ターメリック、コリアンダー、クミン、パプリカのパウダースパイスを加えると、いーい香り!おなかもぐーっと鳴ってきます。
甘い香りのとうもろこしを炊き込んだごはんに、たっぷりカレーをかけて「いただきます!」はじめて作ったスパイスカレーに、いつも以上に「おかわり!」と食欲マシマシしちゃったようでした。
完熟メロンを丸ごと使ったヨーグルトドリンクのラッシーは、「冷たくて甘くておいし〜い!」と大好評!デザート代わりにもなる、夏にぴったりのヘルシードリンクです。
帰りには、ご家庭でもぜひぜひスパイスクッキングを楽しんでいただきたいと、アナン人気の〈こどもカレーブック〉をプレゼント!今年の夏は、スパイスとなかよくなってもらえる機会を、もっともっと増やしていきたいですね。
午後からは、インドやネパールにおけるスパイス使いをベースに、ヤマサちくわの練りものと、これでもか!というほどの豊橋含む東三河産の野菜を掛け合わせ、本格スパイスを多種多彩に使ってまさに“スパイスまみれ”で料理を作る講座です。参加者も、スパイス大好き!なビギナーズから、すでに使いこなしているツワモノまで、実に多彩な顔ぶれでおおいに盛り上がりました。
各グループ一斉に全メニューを作るのではなく、メニューや工程ごとに分業して進めていくスタイルでスタート。バラッツ氏があらかじめ用意したレシピは7種類でしたが、調理の進捗状況次第で食材を見ながらあらたにメニューを増やしていくという、なんともパワフルな実習。しかもすべて20人前分を調理するわけですから、キッチンルームはさながらホテルレストランの厨房のごとき熱気に溢れかえりました!
プロ顔負けの手際、チームワークの良さで、山盛りの野菜がみるみる刻まれ、下処理をされ、どんどんスパイスと融合されていきます。その間にも、バラッツ氏がこまめに各調理卓をまわり、各料理のスパイス使いのポイントや調理のコツなどをレクチャー。その都度手空きの人が交代で集まり、熱心にメモを取り、質問の嵐、嵐。
熱した油で香りを引き出す“テンパリング”のコツや、「なぜ赤いのか、唐辛子の気持ちになって考えてみて?」という問いにも真剣に答え合うなど、GEN-Bの名のごとく食に対して貪欲に学ぶ姿勢には脱帽です!
今回は、「バラッツ氏とインド各地のスパイス料理を楽しむツアーに出かけたようなメニュー」がテーマ。インド料理で使われる素材を豊橋・東三河産の野菜に置き換えて味わいます。スパイスとちくわ・練りものの相性も、バツグン!特に人気の練りもの〈枝豆くん〉と冬瓜を使った南インドのカレー「オーラン」は、夏のからだにやさしい味わい。一口にスパイスと言っても、ホール、パウダーの使い分けや組み合わせなど、実に多様で奥が深いことを五感で学びました。
さまざまなスパイスの香りが心地よく混じり合いながら、テーブルごとに次々にお料理が仕上がっていきます。きゅうり、ジャガイモ、トマトとおなじみの野菜が、エスニックな一品に大変身。なんといっても、残り野菜で即興的にヨーグルト風味のサラダやスープ、チャイまで次々と仕込んでしまう参加者の皆さんが素晴らしすぎます!フル稼働で奮闘し、おなかペコペコ、お待ちかねの試食でも、盛り付け方にそれぞれ工夫とセンスがてんこ盛り。南インドのミールス式に、それぞれのプレートが豪華に華やかに彩られました。
「料理ごとのスパイスの香りや味わい、ちくわや練りものの風味や食感、混ぜながら味変していく楽しさがたまらない!」と、誰もが笑顔に。これだけの種多種類のスパイスや食材をふんだんに使った料理教室は、スパイス商アナンと地元企業ヤマサちくわならではの唯一無二のコラボレーションといえるでしょう。
お土産は9種類ものスパイスと豆(トゥールダール)で多めに仕込んだ「夏野菜のサンバルパウダー」。ご自宅でも、良質なたんぱく質を手軽に摂れる練りものや夏野菜をたっぷりと使ったスパイス料理で整えて、暑い夏を元気に乗り切りましょう!