ヤマサちくわ & Japanese Cuisine 桜丘
大好評シリーズ開催日 | 2024年10月27日(日)12:30〜15:00 |
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場所 | セルリアンタワー東急ホテル(2F)・日本料理「Japanese Cuisine 桜丘」 東京都渋谷区桜丘町26-1 https://www.tokyuhotels.co.jp/cerulean-h/restaurant/sakuragaoka/index.html |
お話 | ヤマサちくわ株式会社 七代目 代表取締役 佐藤元英 https://yamasa.chikuwa.co.jp/ セルリアンタワー東急ホテル 総料理長 福田順彦・桜丘 調理長 鶴田 敬 |
お食事 | 日本料理コースメニュー/ちくわ焼き上げ体験/日本酒 2種(or ノンアルコールドリンク) |
協力 | 愛知県新城市:https://www.city.shinshiro.lg.jp/ 愛知東農業協同組合:https://www.ja-aichihigashi.com/ 有限会社エニシング:http://www.anything.ne.jp/ |
2022年の第一回からご好評を得て、セルリアンタワー東急ホテル(東京・渋谷)『Japanese Cuisine 桜丘』とヤマサちくわのコラボイベント「第三回補の国とよはし東三河歴史と食文化のランチセミナー」が、さる10月27日(日)に盛大に開催されました。
お江戸は渋谷・桜丘より、世界に誇る日本文化や四季折々の美を食を通じて表現し、“文化発信基地”を目指す同店と、東三河豊橋にて、文政10年(1827)創業より約200年にわたり、本物の味を追求し続けてきた水産練製品製造販売の老舗が、がっぷり四つに組んでの人気企画です。
6年前、福田順彦総料理長がGEN-Bの交流会に参加されたことをきっかけに、お互いの「食へのこだわり」に共感し、桜丘でのコラボイベントが実現しました。それだけに、単なる食材・メニューコラボに留まらず、七代目佐藤元英社長自らの案内で鶴田敬調理長とともに生産地にも足を運び、三河文化にも触れつつ、吟味・厳選。さらには日本の棚田百選に数えられる稀少な奥三河『四谷千枚田』(愛知県新城市)の保全の一環として、毎年米づくり体験も重ねています。
今年も、鶴田調理長、太田マネージャーが田植え・稲刈りに参加、収穫したての新米〈ミネアサヒ〉を、桜丘の旬のお料理とともにぜひ召し上がっていただこうとの趣向です。東三河・奥三河自慢の食材やヤマサちくわ製品、お酒とともに、心のこもったお料理でおもてなしいただきました。
ホテルスタッフとヤマサちくわスタッフが協力しあっての会場づくりは、回を重ねるごとにキビキビとスムーズに、サービススタッフもよりよいおもてなしの提供のため、細やかに確認、心をひとつにして臨みます。
このイベントでの共通ユニフォームは、〈豊橋帆前掛け〉。佐藤社長・佐藤善彦副社長の年季を重ねた前掛け姿をお手本に、『前掛け専門店Anything/有限会社エニシング』代表 西村和弘さんが、腰位置での締め方を手ほどきしてくれます。今回から、特別誂えの〈桜丘〉前掛けに注目!キマってますね!
お客様をお迎えするアプローチも、帆前掛けギャラリーに一変。昨年は東京、今年はパリオリンピックにちなんだフランス人アーティストとのコラボ作品が、カラフルに並びました。
お客様が全員着席され、定刻通りに会が始まると、まずはヤマサちくわ佐藤社長、鶴田調理長がごあいさつ。続いてエニシング西村社長から、豊橋生まれの帆前掛けについて、その歴史や稀少なシャトル織機による三河木綿の生地の特徴などを説明していただきました。エニシング帆前掛けが映画007に採用されたこと、現在世界60カ国、常時注文は30カ国と、特にヨーロッパでの人気が高いそうです。
「帆前掛けの紐は必ず紅白になっています。おめでたいという意味に加え、朱は“橙(だいだい)”とも言い、商売繁盛が代々続くという縁起の良い色。人社の鳥居、そして創業200年を迎えるヤマサちくわさんの屋号カラーもこの色ですよね」と西村社長。今年発売された「ヤマサちくわ柄」の帆前掛け&トートバッグもたちまち大人気で、この日も物販コーナーを楽しく彩りました。
鶴田調理長からは、この日ご用意いただいた御献立と食材、お酒についてお話しいただきました。今回は、奥三河・新城市様およびJA愛知東様のご協力を得て、ご当地発祥の伝統野菜〈八名丸(やなまる)里芋〉や〈鳳来牛〉などの食材も豊富にご用意。ヤマサちくわ、練り物とともに季節のお料理に盛り込んでいただく特別メニューです。鶴田調理長自ら田植えを体験しての新米や、三河ならではの調味料のあじわいなど、まさに“ご馳走”に期待が高まります。
ヤマサちくわ七代目 佐藤社長による、ちくわの発祥から現代までの伝播の歴史や東三河の食文化についてのレクチャーは、新たな時節ネタも盛り込まれ、食いしんぼうGEN-Bは毎回聞き逃せない内容です。
今回はなんと!冷蔵技術のない江戸時代に豊橋ちくわの流通の起源となった「ちくわの塩漬け」を再現!まるで雪中のような塩詰めの桐箱に収まった“竹輪”を、実際に見て触れていただきました。
【先付】 | 〈巻子竹輪〉とクレソンの胡麻浸し 〈厚焼〉そぼろ射込み煮 辛子 次郎柿*と海老の白和え *新城市 |
【造り】 | 漬け鰹 しらす 〈上揚げ半〉 香味野菜 玉葱 アボカドソース〈山葵漬け〉入り |
【蒸物】 | 小田巻蒸し ココナッツソース仕立て 鶏 木耳 九条葱 〈蟹づくし〉 (金とび麺 愛知県)〈甘味噌だれ〉 |
【合肴】 | 松茸フライ 〈紫蘇巻き〉東寺揚げ 冬瓜*スープ寄せ 〈塩竹輪〉 枸杞の実 *豊橋市 |
【強肴】 | 八名丸里芋*の味噌田楽 鳳来牛*漬け焼き 奴葱 〈ちくわラー油〉 法蓮草 揚げ銀杏 *新城市 |
【食事】 | 日本棚田百選 四谷千枚田産(新城市) ミネアサヒ釜炊き御飯 本干しぬかたくあん* 浅漬け胡瓜 赤出汁 *豊橋市 |
【水菓子】 | 〈と・と・たま〉モンブラン仕立て 無花果*添え *豊橋市 |
【お茶】 | 新城 ほうじ茶 有機栽培(特撰) |
お待ちかねのお食事タイム、お酒は愛知の酒蔵〈内藤醸造 純米原酒ひやおろし 木曽三川〉と〈関谷酒造 蓬莱泉純米吟醸 和〉、その他ノンアルコールのお飲物をご用意し、乾杯!喉を潤していただきながら、秋たけなわの風情を盛り込んだ【先附】から召し上がっていただきました。
GEN-Bの会のお楽しみと言えば!センターコーナーで、スルスルと手早くすり身を竹に巻く、“ちくわブラザーズ”のデモンストレーション! ゲスト50名分以上の生ちくわを鮮やかに次々と仕上げていく職人技には、カメラを向けずにはいられません!その間にも炭火を熾した専用のちくわ焼き台が用意され、テーブルごと順々にお客様自らちくわの焼き上げ体験をお楽しみいただきます。
少しお酒も入って良い気分〜うっかり焦げつかせないよう、うまく焼くコツは、休みなく手をくるくる動かすこと。最初の10分ほどは変化がなくても、三河みりんを使った豊橋ちくわは、こんがり色づき始めると個々の“手仕事ぶり”が一気に現れてきます。「性格がでちゃうわねえ」と皆さん大笑い。
ふっくらしてきたら竹串で穴を開けて空気抜き。焼き上がるとちくわらしい“しわ”が見えてきます。
焼きたての色、香りをまず味わい、熱々をガブリと丸かじりして、その弾力と素材そのものの“ほんもの”の味に舌鼓。この会でしか味わえない感動がお口にも笑みにもひろがる瞬間です!
「練りものと一口に言っても、こんなに多彩な種類や味わい方があるんですね」「日本の食材、料理はまさに滋味美味ですね」「こんなに美味しいちくわ、初めて食べました!」「職人の技、仕事は素晴らしい」
お料理が運ばれるごとに、お客様の目が輝き、美味しい笑顔とことばがあふれます。
締めのご馳走は、釜炊きの新米ごはん!一粒一粒がピカピカふっくら、香の物の糠と赤味噌の風味が最高のマリアージュを完成させます。これぞ和食の醍醐味!
魚の旨みを秘かに生かしたヤマサちくわのオリジナルスイーツ〈と・と・たま〉は、旬の栗を使ったモンブランに仕立て、香ばしいオーガニックほうじ茶とともにさっぱりといただきました。
お土産には、特別仕様の〈アーモンド豆ちくわ〉と〈と・と・たま〉のアソート。何から何まで“他にはない”GEN-Bならではの充実したランチセミナーでした。
素材を生かし、道具や工程にもこだわり、職人の手による仕上げを大切に磨き、伝え継いでいく。それがものづくりにも料理にも共通する「真心」です。選択肢の多い昨今、効率や価格のみでなく、生産者の思いやそれを産んだ地域の歴史・文化といった背景にも目を向ける大切さを、あらためて感じる機会にもなったのではないでしょうか。
2027年の創業200年に向けて、豊・食・人GEN-Bでは、来年も食いしんぼうの交流会を盛りだくさんに企画しています。会員料は無料でどなたにもご参加いただけます。ぜひごいっしょに、美味しい出会いを重ねてまいりましょう。