GEN-B 旬の料理帖

旬の素材【スパイス】 #05

爽やかな刺激と芳香が、夏のカラダを元気に!

 スパイスと聞いて私たちが真っ先に思い浮かぶ料理といえば、カレーやエスニック料理。何種類もの多様なスパイスが使われ、その味わいも多彩です。そのほか、中華やタイ、韓国料理など、世界各国の“辛い系”が続きます。
 「スパイス=香辛料・薬味」とも書くように、さまざまな香味や辛味があり、臭み消しや色付け、調味料として使われるほか、血行促進や整腸、食欲増進など体調を整える役目も果たしています。
 スパイスの中でも、世界的に歴史も古く、日本人にも最もなじみが深いスパイスが、「胡椒」。原産はインドで、古くより世界各地との交易に用いられ、金と同様の価値がありました。日本には奈良時代頃に生薬として伝来、平安時代にはすでに調味料として使われたようです。
 一口に胡椒と言っても、黒胡椒・白胡椒のほか、熟す前に収穫された緑胡椒や赤く熟した胡椒などがあります。インドをはじめインドネシア・マレーシア・ベトナム・スリランカ・ブラジル・カンボジアなどが主な産地ですが、特に注目したいのが、カンボジア産「完熟胡椒 ®(ライプペッパー)」*。20数粒実る房の中でほんの数粒のみ、真っ赤に完熟した実だけを一粒づつ手摘みし、天日干しをしたたいへん希少なもので、フルーツのような芳香が格別です。
 今や日本でも100種類以上使われているというスパイス。おうちで本格的なカレーに挑戦したり、おでんや煮物をエスニック風味のアレンジで楽しむなど、スパイシー料理で元気に夏を乗り切ってください。

*クラタペッパー https://kuratapepper.com :自然農薬・自然肥料を使ったカンボジアの伝統的な農法にこだわり、1997年より現地生産。

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