GEN-B 旬の料理帖
旬の素材【伊達巻】 #23
本当においしい一本は、素材で選ぶ。
ふんわり甘い卵焼きのようでいて、じゅわあっと自然の甘みと旨みがお口にひろがる「伊達巻」。おせち料理では口取りとして、「一の重」を彩ります。 本来は、卵+白身魚のすり身+砂糖(みりん)でつくる、ちょっと贅沢な一品。魚の旨味が感じられ、甘さに奥行きがあるものこそ“伊達じゃない、本来の伊達巻”と言えます。
伊達巻の起源や由来は様々にありますが、江戸時代、ポルトガルと交易のあった長崎で、ロールケーキの技法をもとに生まれた「カステラ蒲鉾」が江戸に伝わり、伊達巻の原型になったと言われています。巻物の形に似ていることから「学び」や「知恵」を願う縁起物として愛されてきました。
昨今はおせちだけでなく、お雑煮に加えたり、ばら寿司やちらし寿司にも使われているのを見かけます。
見た目だけでなく、味にこだわって選びたいときは、原材料にご注目を。卵、魚肉、砂糖、みりん、食塩、しょうゆ…といった、家庭の和食でよく使う基本の材料が中心になっているものほど、卵と魚の“素材力”を活かした本来の伊達巻のお味といえます。魚の種類(グチやエソなど)が書かれていれば、より厳選したこだわりがうかがえます。
最高級の原料魚を厳選し、職人が石臼で丁寧に擂りあげたすり身に、新鮮な卵と砂糖、みりんを合わせ、一本一本ふっくらと焼き上げた伊達巻。ハレの食卓ではぜひ主役として楽しんでみてください。
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ヤマサちくわ『伊達巻』
旬のレシピ
- 料理制作:フードコーディネーター 岡嶋芳枝(yoshie okajama)
- 料理撮影:フォトグラファー 三浦藤一 (toichi miura)