GEN-B 旬の料理帖

旬の素材【エディブルフラワー】 #10

通年が “旬”!全国第1位は愛知県産。

 料理を華やかに彩る「食べられる(edible)花(flower)」。主に漢方として使われてきた中国をはじめ、タイ、ベトナムなど東南アジアにおいても、古くから花食文化が日常に根づいています。
 タイの伝統料理「ミャンカム」は、バイ・チャプルーの葉や蓮の花弁に、茉莉花、夜来香、香睡蓮、蝶豆花(アンチャン/バタフライピー)などの花と一緒に、干し海老、生姜、ピーナッツなど数種の具を包んで食べます。蝶豆花で青紫に着色し花の形に細工したシューマイで、「チョームアン」という宮廷料理もあります。
 ベトナム南部では、魚介と花野菜が主役の「花鍋(ラウホア)」が名物。しゃぶしゃぶ感覚で食べられ、日本のアジア料理店でも人気となりつつあります。
 日本の代表的なエディブルフラワーといえば、「食用菊」。平安時代から宮中行事の料理に使われてきたとされています。9月9日(旧暦10月中旬頃)の「重陽(ちょうよう)の節句」は、“菊の節句”とも呼ばれ、菊の花びらを浮かべた「菊酒」で邪気を払い無病息災や長寿を願うといった風習があります。
 香りや彩りはもちろんのこと、必須アミノ酸やビタミン、ミネラル、ポリフェノール等を含むハーブや花をふんだんに取り入れたアジアン料理で、ヘルシーな秋の宴をお楽しみください。


[豊橋温室園芸農業協同組合]
1967年に栽培をスタートしたエディブルフラワー。現在市場の90%近くが豊橋産で、日本一の生産地となっています。また、1964年頃から育苗、栽培が開始された菊花においても、現在、全国の90%以上が愛知県産、豊橋はその主要産地として周年栽培が行われています。

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