GEN-B 旬の料理帖

旬の素材【甘味噌】 #14

江戸にも伝わった豆味噌の旨味。

 日本の味噌の味の違いは、塩加減と麹歩合の差によって「甘味噌・甘口味噌・辛口味噌」に分けられます。「甘味噌」と言うと、戦前まで江戸っ子に愛されてきた「江戸味噌」や、近年復刻された「江戸甘味噌」が挙げられますが、これらは短期熟成が特徴の米味噌です。後者は、江戸に開幕した徳川家康の出身地・三河「八丁味噌」の旨みと京都「白味噌」の甘さを兼ね備えた味噌として重宝され、歌舞伎にも登場します。
 一方、家康公が江戸に伝えた「八丁味噌」は、長期熟成の豆味噌で、色が濃く、旨みとコクが強いのが持ち味。発酵が醸す深い味わいは甘みとの相性も良く、愛知では味噌かつや味噌おでんなど “甘めでこっくり”とした味が親しまれています。
 この三河好みの味わいを手軽に味わいたい!創業196年のヤマサちくわの職人と、創業160余年の豆味噌醸造元『はと屋』(愛知県西尾市)の職人とが力を合わせ、 開発されたのが“練りものにかけるだけ”で美味しくなる<甘味噌ダレ(無添加)>。コクと旨みをアクセントに、かくし味にと、多彩にお楽しみください。


● 醸造元 株式会社はと屋
文久元年(1861年)、約160年の伝統をもつ豆味噌、白醤油の醸造元。現在も1904年築造の味噌蔵で、百年使用している杉の木桶で仕込む昔ながらの製法を守り続ける。

旬のレシピ

  • 料理制作:フードコーディネーター 岡嶋芳枝(yoshie okajama)
  • 料理撮影:フォトグラファー 三浦藤一 (toichi miura)
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