GEN-B 旬の料理帖
旬の素材【食用色素】 #20
自然のカラーであそぶ、食のパレット。
食のシーンをより楽しく彩ってくれる「食用色素」。人工的に合成された着色料ではなく、植物や動物など自然の素材から抽出される「天然食用色素」も、多くの種類を見かけるようになりました。自然の色合いで、小さなお子さんや妊婦さんにも安心して口にできる点が魅力です。
その代表格、赤キャベツやブルーベリー、紫イモ、ハイビスカスローゼルなど鮮やかな赤紫色が特徴のアントシアニン系色素は、pHによって色が変わる性質があり、レモン汁など酸味を加えて色の変化を楽しむ演出も楽しめます。最近では、エディブルフラワーとしても使えるバタフライピーが人気です。
他にも、緑なら抹茶、黄色やオレンジ色には、にんじん、パプリカ、かぼちゃ、優しい黄色のベニバナやクチナシなどがあります。また、香辛料のターメリックやサフランなどは、色とともに風味づけにも使われます。
最近ではオンラインストアや製菓材料店、スーパーマーケットなどで手軽に入手できるようになりました。パウダー、液体、ペーストなど、種類もさまざま。自分で野菜や果物から色素を抽出することも可能です。
天然色素は人工の色素に比べると色が薄かったり、熱や光に弱いという性質はあるものの、それも自然の素材ならではの「個性」。お菓子にお料理にと、フードカラーを楽しんでみてください。
旬のレシピ
- 料理制作:フードコーディネーター 岡嶋芳枝(yoshie okajama)
- 料理撮影:フォトグラファー 三浦藤一 (toichi miura)